「ブロックプリントで植物染めの商品をつくりたい」という思いから生産をスタート。
いくつかの工房でのものづくりを経て、現在 mills|ミルズのショールをお願いをしているのがこちらの工房。
ブロックプリントの村であるバグルーを訪れるようになった発端は、
ジャイプール近郊に植物染料でブロックプリントを行う村があると聞いたため。
ブロックプリントで植物染め。これは行かなければと思ったのがはじめだった。
村へ行くには、市内から国営バスで1時間、
もしくはタクシーで40分ほど揺られてようやく辿り着く。
職人は朝5時ごろから起きて仕事する。
神へ祈りをささげ、染め終わった生地を洗い、煮て乾かす。
朝一番、広場一面に広げられた生地は、強い日差しのもとで乾き、風にゆれる。
ちょうどその頃に着く私は、職人の隣で仕事を見ながら、
「このようにしてください」と言葉が通じない職人に身振り手振りで伝えていく。
時に工房主に英語で翻訳してもらう。
この工房は昔ながらの染め方を忠実に守っており、一切の妥協を許さない。
真っ白な生地を水に1日寝かせ、
植物の種ミロバランを砕いたもので染色、
ブロックを使い鉄分から抽出された染料でプリント。
そして煮て、洗う。
その全ての工程は300年前から続いている技法なのだ。
本来は伝統的な柄を染めている工房で、新しい柄を染めてもらう。
こんな贅沢なことがあって良いのだろうか、といつも心の中で考えている。